私の体験談です。

以前、職場の患者さんとこんなやりとりがありました。

「ここはどこなの?」

私「ここは病院ですよ、○○さんは足の怪我で今入院しているんですよ」

「そうなの?知らなかっわー!」

~~数日後

「私、迷子になっちゃったみたいでどこにいるかわからないの」

私「○○さん、ここは病院ですよ」

「そんなわけないじゃない!!!こんなところが病院だなんて馬鹿なことはやめてよ!」

私「○○さん、足のケガをしてしまったんですよ、足痛くないですか?」

「そんなこと知らないわ、歩けるし、早く歩かせて頂戴!!!」


こんなやり取りがありました。

認知症の方と接するとき、間違いを認めない方や
話、意見を否定する人は多いです。

上記で紹介したよう方も、足を怪我していて今は歩けないということを何度も説明しましたが
受けいれてもらえないことが多くありました。

逆にすんなりと、「あ、怪我して今病院にいるんだね、じゃあ休まなきゃね」と
スムーズに受けれて頂けることもあり
認知症の対応は難しいな、と感じることもありました。

さて、認知症の方はなぜ間違いを認めないのでしょうか?
間違いを認めさせたり、意見を正すにはどうすればいいのでしょうか?

今回は、コミュニケーション、会話という面から
認知症をお話します。


なんで間違いを認めないの?

認知症の方は記憶力、判断力が低下する傾向があります。
記憶は特に短期記憶といわれる、身近な記憶から徐々に忘れていき
また覚えることが難しくなっていきます。

また判断力低下ですが、人や物の間違いや
料理をされる方であれば包丁の使い方など
生活する上で些細なことを決める、判断するという力が低下していまいます。

そのため、なにが良くて、なにが悪いのか、という判断が低下し
認知症が進行してしまったために、万引きをしてしまう方もいます。

この記憶障害と判断力低下のため
間違いを認めなくなっているのでは
、と個人的に考えています。

自分にとって不都合なことや不利益なことは
特に間違いを認めない傾向が強くなるので
接し方に注意が必要ですね。

無理に説得したり、「なんで嘘つくの?本当はこうなんでしょ!」と強く言ってしまうと
ますます相手も頑固になってしまうことが多いです。


間違いを正すにはどうすればいいの?

間違いを認めない、頑固になってしまった方
間違いを正すにはどうすればいいのでしょうか?

具体的な対策としては

①無理に説得しない

②時間をおいて話してみる

③会話だけで話さない

④別の人が話してみる

の4つです。


①無理に説得しない

強引になにかを説明したり、説得することは
かえって逆効果になります。

ますます意固地になってしまうので
会話の中で、ちょっと頑固になってきたかな、と感じたら
一歩身を引くことが大切です。


②時間をおいて話してみる

相手が頑なに認めなくても、時間をおいて話してみると
スムーズに意見が入ることがあります。

入浴拒否やトイレ拒否などの場面でも
時間をおいて再度接することで、自主的に行動してくれる場面がありますね。

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③会話だけで話さない

会話だとどうしても、こちらもエスカレートして
ついきつい口調で言ってしまうことがあります。

その際、発言内容ではなく、発言の印象が相手に強く伝わってしまい
なんか嫌だな、嫌いなもの、というようなイメージが定着することがあります。

そのため、会話だけでなく、紙面に書いて伝えることで
相手にはっきりと伝え、意見を正すことができることがあります。


④別の人が話してみる

別の人が説得してみることで、間違いを正したり
意見を変えることがあります。

もし自分が話してみて、ダメだったら
別の方が間違いを指摘してみてはどうでしょうか?

対策としては、上記のようなものになります。

間違いを指摘する、というのは
私たちでも嫌なことですし、間違いを正すというのは
ちょっとエネルギーを使います。

認知症の方や、高齢者の方であれば
さらにエネルギーを使いますし、つらさも違います。

なにかを説得する場面もありますが
本当に間違いを正す必要があるのかな?と考えることも大切ですね。