デイサービス、ショートステイなど介護サービスを利用されている方、利用された方で、折り紙をやったことがある人は多いと思います。
小さいころや子供のころに私も折り紙で遊んだ記憶はありますね。
現在では、認知症予防、認知機能の低下防止のために折り紙を、レクリエーション、リハビリの1つに取り入れている施設は多いです。
さて、折り紙にはどのくらい認知症予防に効果があるのでしょうか?
今回は折り方や覚え方を紹介しながら、折り紙が持つ、認知症予防の効果を紹介します。
折り紙ってどんな効果があるの?
折り紙のメインの作業は
①手、指を使って紙を折る
②どんな風になるのか想像しながら作る
③作り終わった後、出来栄えを見る
の3つの作業がメインとなります。
①手、指を使って紙を折る
手、指を使った作業は脳に非常に有効な刺激を与えることがわかっています。
手は第2の脳とまで言われており、手、指の作業は脳を活性化することが報告されています。
折り紙は非常に手を使うんですよね。
大まかに折るものもあれば、手先や目を使った、細かい折り方もあります。
そのため初心者から比較的、折り紙に慣れ親しんだ人でも、その人に合った楽しみ方できるというメリットがあります。
認知症の方は高齢者の方が多いですが、中には脳梗塞の後遺症により、手足があまり思うように動かない方もいます。
この麻痺症状のリハビリに対しても、折り紙は有効ですので、得られる効果が多いですね。
②どんな風になるのか想像しながら作る
考える、思考をする、といった作業は認知機能を低下させないために、有効な手段の1つです。
こんな風に折ったら、こうなる
と考えながら作業をすることで、空間認識能力や想像力を豊かにさせると言われています。
ただ、いきなり
こう折ったら、こんなものが作れそうだなー
といきなり考えるのは難しいかもしれません。
初心者の方にとってはちょっと敷居が高く感じるかもしれませんね。
はじめは、折ったときに角と角が綺麗に折るように意識したり、折り目を綺麗に作るということを意識することで、集中力や注意力を磨くことができます。
些細な気持ちの持ち様が後になって大きな影響が出てきますが、まずは楽しんで行うことも大切ですね。
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③作り終わった後、出来栄えを見る
実際作り終わった後、綺麗に作れた、とかうまくいかなかった、とか振り返ることが大切です。
あの時のここが上手くいかなかった
と考え、短時間であるすこし前のことを思い出すことが大切です。
認知症は記憶能力の低下が現れやすいです。
そのため、折り紙を通してここをこうすれば良かったのかな、と思い出す作業を行うことで、記憶能力の低下防止に繋がります。
こうしてみると、折り紙、という日本人なら一度は誰もがやったことがある遊びでも、得られる効果はたくさんあるんですね。
一人で行うよりも、他の人と話しながら行うことで、より効果が大きいですし、なにより楽しいので、できたら友人やご家族、施設を利用している方であれば、他の利用者さん、ヘルパーさんと一緒にやると良いですね。
折り方や覚え方ってどうすればいいの?
認知症の方は新しいことを覚えることが苦手な方が多いです。
そのため、新しい折り方であったり、手先の器用さが要求されるような折り紙だと難しいことがあります。
個人的には、上記でお話したように、他の人と交流しながら楽しく行うことが大切であり、またそれが折り方を覚えるコツ、また長続きする秘訣だと思います。
そうは言っても、なかなか覚えるのは大変ですよね。
難しいものではなく、まずは簡単なものから挑戦することが良いと思います。
今回は、いくつか簡単な折り方をまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
①入門者向け ~ゴミ箱~
細かい折り方がなく、また折る回数も少ないので
比較的簡単に作れものだと思います。
また作った後、ゴミ箱として使え実用性があるので良いですね。
②初心者向け ~鶴~
鶴はおそらく過去に一度は折ったことがあるのではないでしょうか?
昔の経験や、小さい頃の経験は認知症の方でも、比較的保たれているので初心者向けとして紹介しました。
ただ折る回数も多く、やや手先の器用さが要求されるので、初めての方にとっては難しいかもしれません。
③中級者向け ~蟹~
蟹を作ったことがある人は少ないと思います。
覚えてみるとそんなに難しくはなく、鶴よりも細かい作業は必要ないので、慣れてしまえば、こちらの方が簡単だと思います。
季節物ですので、夏シーズンにぴったりですね(^^)
④中級~上級者向け ~カエル~
こちらはカエルです。
後半にやや細かい作業がありますが、作り終わった後に指で教えて、ぴょんぴょんと飛ばすことができます。
作り終えた後、ただ見るのではなく、遊ぶことができるので、作る価値はあると思います。
④上級者向け ~蝶~
最後に紹介するのは、蝶です。
細く折る作業や小さい折り目を入れるなど、後半にちょっと手の込んだ作業があるため、作るのは難しいです。
折り紙の良い点の1つとして、折り紙の色や柄など自分で選べる点であり、自分の好きな柄で作った蝶はより一層綺麗に見えますよね。
ぜひ挑戦してみてはどうでしょうか?
さて、今回は折り紙から得られる認知症予防の効果、また折り方について紹介しました。
介護施設でよく行われるレクリエーションの1つですが、得られるメリットはとても多いですので、ぜひ自宅でも折り紙をお勧めします(*^^)v