認知症はすこしづつ発症していくので
気づいたら進行していることもよくあります。

なるべく早めに病院の診察、診断をうけ
適切な処置を受けることがなによりも大切なのはいうまでもありません。

ただ、どこから認知症なのか、どの程度の症状が認知症なのか
なかなかその判断は難しいですよね。

また、認知症は高齢者に多く、”年配の方がかかる病気“というイメージがありますよね。

実際、私の職場の患者さんでも
認知症の9割以上は高齢者の方です。

しかし、近年若年性アルツハイマーといわれる
30代、40代でも認知症を発症してしまうタイプが大きく注目を集めています。

働き盛りの男性に多い若年性アルツハイマーですが
突然、認知症と医師から診断され、仕事も続けることができなくなってしまったら
ご家庭をもつ男性としては大変ですよね。

さて、早期発見、早期治療は大切ですが
今回はあれ?最近物忘れがおおいなー、どうしたんだろう?、と思ったとき
自宅で気軽にできるチェックテストをいくつか紹介します。

 

自己診断その1

若年性アルツハイマー特有のチェックテスト、診断テストというのはないですが
一般的な認知症の診断テストと同じ検査により
認知症とわかることが多いようです。

まず1つめにご紹介したいのが
改定長谷川式簡易知能評価スケール(通称、HDS-R)です。

日本の認知症研究者の第一人者といわれる長谷川先生が考案したテストであり
病院、施設で広く行われています。

私の病院でも使っていますが
一般のご家庭でも簡単に検査ができる、検査しやすい
というメリットがありますのでご紹介します。

HDR-Rは9つの以下の項目から成り立っています。

①お歳はいくつですか?
(2歳までの誤差は正答と認める)

→正答で1点 誤答で0点

②今日は何年、何月、何日、何曜日ですか?
(年、月、日、曜日それぞれを採点)

→全て正答で4点、誤答につき-1点、全て誤答で0点
年は、西暦、平成などは問わない

③私たちが今、いるところはどこですか?
(自発的に発言して2点、5秒おいて家ですか?病院ですか?施設ですか?と聞き
中から正しい選択をすれば1点)

→正答で2点、選択肢で答えられれば1点、誤答で0点

④これから3つの言葉を言ってみてください。後でまた聞きますのでよく覚えておいてください。
(以下の中から1つを選び、選んだものに〇印をつけておく)

1:a)桜 b)猫 c)電車
2:a)梅 b)犬 c)自動車

※「a、b、c」は発言させる必要はない

→3つの単語、全て発言できて3点
出てこない単語1つにつき-1点、最低0点

⑤100から7を順番に引いてください。

→86まで発言できれば、2点
93まで発言できれば、1点
最初の答えが不正解の場合、打ち切る

⑥私がこれから言う数字を逆から言ってください。
6-8-2 、3-5-2-9

→2-8-6と答えられえて1点、その4桁の逆唱を実施
9-2-5-3と答えられて2点
3桁の逆唱が正しくできなかった場合、打ち切る

⑦さきほど覚えてもらった言葉を一度言ってみください。
(④で覚えてもらった言葉を言ってもらう)

→自発的に発言できて2点
発言がなかった場合、ヒントを与えて、正答できれば1点
a:植物 b:動物 c:乗り物

※1つ、あるいは2つのみの正答は0点
3つ全て正答できて点数となります

⑧これから5つの品物を見せます。それを隠しますのでなにがあったかいってください。
(時計やペン、鍵、硬貨、眼鏡など互いに無関係なものを見せる)

→全て正答できて5点、誤答1つにつき-1点、最低0点

※2つ答えられれば2点となります。
品物を見せるとき、1つずつ披検者に答えさせることが大切です
→人によっては、視力の低下、目の病気で見えないということもあります。

⑨知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
(出た野菜の名前をメモしておく、約10秒間待っても出ない場合は打ち切る)

→10個出て5点、9個で4点、8個で3点、7個で2点、6個で1点
0~5個で0点

※人によっては、一部の果物を野菜という人もいます。
例えば、スイカを野菜という人もいれば、果物を認識する人もいますが
被験者が野菜と思っていれば、問題ないです。

 

さて、HDS-Rは以上のような検査項目から成り立ちます。

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満点は30点満点ですが、健常者の人でも時々満点をとれないことがあります。

20点以下のとき、認知症の疑いがある、という診断をされることが多いです。

また10点以下のときは、高度の認知症の可能性が高い、という見方をされることが多いですね。

この検査はスクリーニング検査といわれ、簡易検査の1つです。

そのため、病院では、この検査と行い、さらに画像診断と合わせて
初めて認知症と診断することがありますね。

実際に行っている様子としてはこのようになります。

こちらの動画の3:00~からHDS-Rによる検査風景となります。


自己診断その2

次に紹介するのは、上記で紹介したようなHDS-Rと比べると
さらに質問が容易となった”大友式認知症予測テスト“です。

HDS-Rは、誰か検査する人がいて行える検査ですが
こちらの検査はお一人でも行える手軽さ、メリットがあります。

①同じ話を無意識に繰り返す

②知っている人の名前が思い出せない

③物のしまい場所を忘れる

④漢字を忘れる

⑤今しようとしていることを忘れる

⑥器具の説明書を読むのを面倒がる

⑦理由もないのに気がふさぐ

⑧身だしなみに無関心である

⑨外出が億劫がる

⑩物(財布など)が見当たらないことを他人のせいにする



これらの質問にたいして

1)ほとんどない・・・0点
2)時々ある・・・1点
3)頻繁にある・・・2点

の3つから答えてくださいね。

どちらかというと、自分の気持ち、考え、今の状況について尋ねる質問が多く
日にちや年齢といった明確な事実に対する質問がないことが特徴ですね。

8点以下で正常、9~13点は要注意、14点以上で認知症の疑いある
となります。

こちらもあくまで簡易検査となるので
もし14点以上とってしまったら、お早めに病院の診断を受けましょう。



さて、今回は認知症を自宅で手軽にできる自己診断、チェックテストを紹介しました。

これらのテストで悪い点数をとっても、時間をおいて再度検査することで
点数があがる、逆にさらに下がる、ということもあるので
何度から行ってみると良いです。

認知症の診断、というのは病院の医師がするものですから
気になる方は早めに病院に足を運びましょう!