いきなりですが人は誰もが死んでしまいます。

 

これはいつの時代も、誰でも、変わらないことですよね。

 

ご家族や、親族、親しい人、あるいはご自身が、認知症と診断された時、果たして自分、その人が、後どれくらい生きられるのか?という疑問を持つ人もいます。

 

認知症自体はガンとは違い、直接命に関わるような病気ではないです。

 

しかし、

 

どれくらい生きられるのか
尿失禁、便失禁をしてしまったからもう長くはないのだろうか
認知症が進み寝たきりになってしまった、もうわずかだろうか
要介護認定がついたけど、そんなに長くないのかな

 

などなど様々な不安、悩み、疑問が沸くと思いますし、その時、"死"という大きな問題について、大きく悩むと思います。

今回はすこし重たい話になりますが、認知症と死、寿命についてお話しようと思います。

 

認知症と老化ってなにか関係があるの?

死に限らず、人は誰もが老いますよね。

女性であれば、いつまでも綺麗でいたい
なるべくシワは作らず、綺麗な肌でいたい

と思いますし、誰でも若くいたいと思います。

 

ただ、同じ80代でも見た目が若い人、逆に年相応、それ以上の方っていますよね。

 

80代に限らず、40代、50代でもいいです。

 

年相応にみられる人もいれば、すこし老けてみえる人もいますよね。

 

認知症の方は特にそれが顕著です。

 

認知症になると老化のスピードが早まるといわれ、通常の人の約3倍になるといわれています。

 

例えば60歳の認知症の人が1歳、歳をとったら、一般の人と比べて3歳、歳をとったように見えますし、70代、80代に見えることがあります。

 

それくらい脳の老化が進むことがあります。

 

認知症の全員に言えることではなく、もちろん個人差がありますが、老化のスピードが早まる傾向があり、老化が早まる、ということはそれだけ寿命も迫るわけですね。

 

なぜ老化のスピードが早くなるのか、ということについては詳しいことはわかっていませんが、私の推測では活動量の低下が大きく関係していると思っています。

 

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認知症になることで活動量が減り、どうしても引きこもりがちになります。

 

そのため、身体能力の低下は早くなりますし、活動量が減ると低エネルギーで身体を動かすことになります。

 

食事も低エネルギー分の食事となるので、食欲も沸きませんし、食事量が減り、体重が減り、ますます身体が衰弱してしまいます。

 

こんな風に悪循環になってしまうことが、老化に拍車をかけているのでは、と考えています。

 

これは身体面ですが、脳も同様ですね。

 

活動量が減ることで、ぼーっとしてしまうことが増えてしまいます。

 

ぼーっとしてしまうことで、脳に刺激がかからなくなってしまい、ますます認知症を加速させ、脳を衰弱させてしまいます。

 

こんな悪循環を打ち切るために、なるべく早い段階からの対策、治療が必要になりますね。

 

寿命は後どれくらいなの?

病院で私は働いているのですが、よくご家族からこんな質問をされます。

 

・後、おじいちゃんはどれくらいでしょうか?
・家に帰れますか?余命はどれくらいですか?

 

こんな質問をされることがあります。


もちろん認知症の方を抱えるご家族や、そうでない方も多く聞かれます。

 

上記で紹介したように認知症の方は老化のスピードが早い傾向があります。

 

今から30年ほど前の日本の研究では、認知症の方の寿命を研究したデータがあり、これによるとやはり寿命がそう長くはない、というデータがあります。

具体的に認知症を発症してから
10年以上生きている人が全体の約10%
5~9年以上生きている人が全体の約40%
4年以内に亡くなってしまう人が全体の約50%

というデータがあります。
(長谷川先生という認知症研究者の第一人者の方の発表によります)

 

研究自体が結構前のものになりますが、この傾向は現在も今もそんなに変わらないというのが実情ですね。

 

ただ一概に認知症といっても、アルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、レビー小体型認知症などさまざまなタイプがありますし、症状も人それぞれです。

 

高齢者の方であれば、糖尿病や心臓病、高血圧など、他の病気を患っている方も多く、個人差もあるので、認知症と診断されたからといって、余命は後4年以内、と深く悩まないでくださいね。

 

早期発見、早期対策・治療によって、進行を遅らせることはできますし、なにより人は誰でも死んでしまいます

 

自分が、大切な人が最期まで自分らしく、その人らしく、生きることが大切なので、認知症の方に適切な介護、サポートをすることが大切ですね。

 

最近では介護疲れなどで共倒れしてしまうニュースもよく聞きますが、介護で手一杯になる前に、要介護の認定をもらったり、介護保険を上手く使いながら、支えることが大切です。

 

要介護、介護保険などわからないことも多いと思いますが、まずは病院の医師、あるいはケアマネージャー、メディカルソーシャルワーカーと呼ばれる職種の方に、相談することが重要です。


 

 

 

さて、今回は認知症と寿命の関係について紹介しました。

 

重たい病気を患うことで初めて大きく死という問題に向き合うことが多いと思いますが、冷静に落ち着いて対応することが大切です。

 

繰り返しになりますが、その人がその人らしく最期まで生活できる介護が重要ですね。