認知症の方を介護、サポートする家族にとって
トイレや排便等の悩み相談も多いですが
暴言・暴力の悩みも非常に多いです。

なにかお手伝いしようと思っても
暴力で拒否をされたら中々介護はできませんし
暴言を吐かれたら精神的にも参ってしまいますよね。

認知症の方の暴力が警察を呼んでしまうような大事になってしまうこともあり
介護疲れ、介護疲労の大きな要因となってしまっており
認知症の介護の難しさでもあると思います。

さて、今回は認知症の方の暴言・暴力に対する対策や対応方法と
なぜ暴言を吐くのか、なぜ暴力を振まうのかお話していこうと思います。


なぜ暴言・暴力をするの?

私の体験談を1つお話します。

松田さん(仮名)は80歳代のおじいちゃんで普段はベッド上で生活しており
いわゆる寝たきりの生活を送っていました。

そんな松田さんと接したときのこと。

私「こんにちは、今日は調子はどうですか?」
「うるせええ、どっかいけ」
私「そんなこと言わずにすこしお話しましょう」
「ああああああ、うるさい!!」
私「うるさくしてごめんなさい、私の話し方が駄目でしたよね」

車椅子へ乗せる場面のときのこと。

私「ずっとベッドの上だと体に良くないので車椅子に乗りましょうね」
「ああああ、触るな」
(ここで足で蹴る、手で噛み付こうとする動作あり)
私「嫌でしたね、ごめんなさい、でもたまには起きましょうね」
「ああ、うるさい、早くでていけ」


私が病院に勤務し始めた頃、こんな場面があり
やはり暴言、暴力を振るう認知症の方と接するのは
難しいと感じましたし、怖い反面、なぜこんなことをするのか?
と疑問で仕方がありませんでした。

さて、あなたのご家庭でも同じように暴言、暴力に悩まされてはいないでしょうか?

そんな暴力、暴言を振られてしまったら、時には

・いきなり何するの!痛いじゃない!
・〇〇さん!ひどいじゃない!
・こっちは介護してやっているんだよ!

と怒鳴ってしまったり、あるいは暴力を振られないようにと
手首、腕を固定して動けなくしてしまうようなことを
1度は言った、したことがあるのではないでしょうか?

大切なのは、なぜこんなことをするのか?
相手の気持ちになって考えることが大切ですね。

暴言・暴力をしてしまう認知症の方の気持ちには
こんな気持ちがあります。

・いきなり声をかけてきて、びっくりしたから手で払った
・なにも言わずに体を触ってきたから殴った
・自分は正しいことをやっているから邪魔をしないでほしい

などなどこんな気持ちがあります。

認知症の方は見当識、自分が今どこにいるのか、今の時間が何時なのか、
という能力が低下していることが多いです。

そのため、今自分がどこにいるのかわからない不安、
どうすれば良いのか
、という焦燥感が溜まり
ストレスがたまっていることが多いです。

そのストレスが暴言、暴力に繋がっているとも言われています。

でも、誰だって自分がどこにいるのかわからない状況で
突然知らない人に〇〇しましょう、だとか、気分はどうですか?
なんて言われたら、警戒しますし、身の危険を感じますよね。

例えば、あなたが全く知らない海外にいて
知らない人(言葉は通じる)から〇〇しましょう!なんて言われたら
どう思いますか?

私だったらちょっと身を引いて、怖いと思いますし
逃げ出したくなりますね。

暴力を振るってしまったり、暴言を吐くのも当たり前かもしれませんね。

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対策と正しい対応方法とは?

暴言を言われたり、暴力を振るわれた時に大切なのは
まずは自分の気持ちを落ちつかせることです。

私たちも人間ですから、突然暴力をされたら
痛いですし、嫌な気持ちにもなりますし、ストレスも溜まります。

そんな時に気持ちに身を任せないで
落ち着いて、冷静に対応することがまず大切になります。

次に時間や人を変えて接します。

上記のように見当識が低下していることが多く
認知症の方にとっては今が夜でもう寝ようとしているのかもしれません。

そんな時に突然話しかけられたら嫌ですよね。

時間を変えて、話しかけてみると興奮が収まることがあります。

また話しかける人、接する人を変えるとより穏やかな感情を引き出せることもあるので
自分が暴力を振るわれてしまったら、別の人が対応してみると良いです。

男性にやってしまいがちなのが、暴力を無理やり力づくでとめて
別の人がおむつ交換をする、なにか介護をする、という話を聞きます。

無理に体を押さえつけたり、拘束されるとより興奮してしまい
怒鳴ってしまうことや、暴力が増してしまうので
よほどのことではない限り、力づくでとめる、というのは禁止です。

暴言、暴力は時には自分も怪我をしてしまうこともありますが
例え、自分が痛いを思いをしても、頭は冷静に、気持ちは優しく接することが
とても大切になりますし、難しいところでもあります。




さて、今回は認知症の方の暴言・暴力の原因と
その対応方法についてお話しました。

サポートをする側にとっては非常に深刻な悩みですが
薬によって興奮が収まり、暴言・暴力が収まることもあります。

かかりつけの医師に相談することも大切ですし
1人で悩まず、ストレスを抱えすぎないことも重要ですね。