認知症の方を介護する家庭で
突然、戦争時のことを話しはじめたり、昔のことを語るといったことはないでしょうか?

あるいは、実際にその場で戦争を体験しているかのように
家事や銃器から逃げようとする行動
を目の当りにしたことはないでしょうか?

認知症の方で突然、あたかもその場で銃撃器から逃げようとして
不安になったり、泣いたりする方がいらっしゃいます。

突然、こんな場面に遭遇したらびっくりしますよね。

こんなときにどう対応すればよいのでしょうか?
またなぜこのように、戦争時の体験がフラッシュバックするのでしょうか?


なんで突然、戦争時に戻るの?

認知症の方は記憶障害をもっている方が多いです。

この記憶の障害は最近の記憶からすこしづつ失われていくのですが
若いころの記憶や昔の記憶は比較的覚えている傾向があります。

昔はどんな風に生活していたのですか?
どこで生まれて、どんな幼少期を過ごしていたのですか?

認知症になり、記憶能力が低下していても
これらの質問にスムーズに返答できることが多いです。

ただ、突然、昔の記憶が蘇り、本当にその場で体験しているかのように
喋りだすことがあります。

幻覚の症状に加えて、見当識障害(自分が今、どこにいるのか、何時なのか、という判断ができなくなること)が加わり
混乱状態となっているため、あたかも体験しているかのように
不安になったり、興奮するといわれています。

以下は私の職場での体験談になります。

鈴木さん(仮名)は80歳台のお婆ちゃん、アルツハイマー型認知症ですが
会話はできますし、困っていること、悩んでいることなどはっきり言えるお婆ちゃん。

あるとき、ナースコールがかかり、部屋にかけつけました。

~~♪

私「ナースコールだ、あの部屋の患者さんになにかあったのかな?」

私「鈴木さん、どうしました?」

「助けて!助けて!周りが火事なの!!他の人も逃げてしまったし、逃げおくれちゃったの!!!」

私「火事なんだ!でも周りに火事なんてありませんよ」

「おっかない音もするし、もうどうすればいいのかわかんないよー!!ねえねえ!」

私「大変だね、私がいるから大丈夫ですよ」

「でもでも!!さっき○○さんが逃げていたの!私も早く逃げなきゃ!!」

私「そうね、じゃあ、一緒に逃げましょうね」


こんなことがありました。

詳しく話してみると、小さいころの戦争時の記憶がフラッシュバックし
戦争を体験しているようでした。

鈴木さんの幼少期は戦時中で
実際に空爆により大変な思いをされたようです。

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どんな風に対応するのがいいの?

上記で紹介したように
昔のことを体験しているかのような行動、発言した際
どのように対応するのが良いのでしょうか?


①無理に落ち着かせない

落ち着かせようとして、かえって

「○○さん!大丈夫ですよ!落ち着いて!!」

と、言ってしまうと、不安になってしまうことがあります。

無理に落ち着かせようとせずに
柔らかくと相手の話を聞くことがまず大切です。

相手の話を遮ったり、否定をせずに
相手がどんな状況にいるのか、どんな気持ちでいるのか
話をきくことが重要ですね。


②一緒にいることを伝える

今回のような戦争体験に限らず
認知症の方の記憶がフラッシュバックするときは
つらい体験や悲しい体験のことが多いです。

そのため、不安になったり、狼狽していることが多いため
自分が近くにいるよ、ということを伝えることが大切です。

相手の肩に手を添えたり、手を握りながら
一緒にいるから大丈夫ですよ、と伝えることで
相手に安心感を与えることができます。


③別の場所にいく

どこか別の場所に移動することで
気持ち、気分が変わり、幻覚を軽減できることがあります。

上記で紹介した鈴木さんの場合、車椅子で
デイルームに移動したところ、不安言動が見られなくなりました。

気分転換にちょっと散歩に行くことも有効だと思います。

余談ですが、後日再び、鈴木さんの部屋を訪れると
また逃げようとして、ベッドの上に立ち上がっていました(汗

発見が遅かったら、転倒するリスクもあるので
危なかったですねー(^^;

さて、私の体験談や経験も含めて
不安な発言や逃げようとするといったいつもとは違う行動がみられた場合、
これら3つを意識しています。

ぜひ参考にしてみてくださいね(*^^)v

他になにか、私はこんなとき、こんな対応をしているよ!という意見がある方は
ぜひ教えてくださいね!